有限会社って何？もう作れないって本当？株式会社との違いを中学生向けに解説

Q.有限会社が作れなくなったと聞きました。
本当ですか？なぜですか？
また、株式会社と有限会社はどう違うのですか？
中学生に分かりやすく教えてください。

本当に有限会社は作れなくなったの？

はい、本当です。
2006年5月1日に新しい「会社法」という法律が始まり、
それによって「有限会社」という会社形態を新しく作ることができなくなりました。

今、会社を作りたい人は、株式会社や
合同会社などの別の形態を選ぶ必要があります。
ただし、2006年より前に作られた有限会社は
「特例有限会社」として今も存在しています。

昔、会社を作るにはお金や人がたくさん必要でした。
たとえば、株式会社を作るには
最低1,000万円のお金（資本金）と
3人以上の取締役、1人の監査役が必要でした。
これは大きな会社を作る人にはいいけど、
小さな会社を始めたい人には大変でした。

そこで、もっと簡単に会社を作れるように
「有限会社」という形態がありました。
有限会社は300万円のお金と1人の取締役で作れました。

でも、2006年の法律改正で、
株式会社を作るルールが簡単になり、
1円からでも作れるようになりました。
さらに、取締役も1人だけでOKに。

これで、株式会社が小さな会社でも作りやすくなり、
有限会社とほとんど同じ役割を果たせるようになったんです。
だから、「有限会社はもう必要ないよね」
と国が考えて、有限会社を新しく作るのをやめたんです。

昔（2006年より前）の
株式会社と有限会社の違いを、わかりやすく表にしてみます。

簡単に言うと、株式会社は
大きな会社やお金をたくさん集めたい人に適していて、ルールが厳しめ。
有限会社は小さな会社や家族で経営したい人に適していて、ルールがゆるめだったんだよ。

今の「特例有限会社」と株式会社の違いは？
今、2006年より前に作られた有限会社は
「特例有限会社」として残っています。

これは法律上は株式会社と同じ扱いだけど、いくつか違いがあるよ。

特例有限会社は「有限会社〇〇」
という名前を使い続ける。株式会社は「株式会社〇〇」と名乗る。

【特例有限会社】
役員の任期がない、
決算を公開しなくていい、簡単なルールで運営できる。

【株式会社】
役員に任期がある（最長10年）、
大きな会社は決算を公開する必要がある。

特例有限会社は「昔からある会社」って感じで、
歴史があると見られることもあるけど、
若い人には「古い会社かな？」と思われることも。
株式会社は信頼されやすいイメージがあるよ。

2006年の法律改正で、
株式会社が作りやすくなったから、
有限会社は必要なくなったんだ。

昔は、株式会社は大きな会社、
有限会社は小さな会社向けだった。
今は特例有限会社として残ってるけど、ルールが少しゆるいよ。

有限会社は「小さな家族のお店」、
株式会社は「大きなチェーン店」みたいなイメージ。
家族のお店はルールが簡単だけど、
チェーン店はルールが厳しくて信頼されやすいよ！