パンダ4頭、中国へ帰国。レンタル料2億って本当ですか?

パンダ4頭、中国へ帰国。レンタル料2億って本当ですか? お金のニュース


Q.パンダ4頭、中国へ帰国
というニュースを見ました。

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和歌山県白浜町のアドベンチャーワールド
にいるジャイアントパンダ4頭、
良浜、結浜、彩浜、楓浜が6月28日に中国に帰国することになり、
6月27日が一般公開の最終日となりました。
これにより、日本にいるパンダの数がさらに減少します。
これらのパンダは日本で生まれたものの、
所有権は全て中国にあります。
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以前も、上野動物園のパンダが帰りましたが
なぜ帰ることになるのでしょうか?
借りている事は知っていますが、
2億円で借りているとか法外の金額を
中国に払っていると聞いたことがあります。
今回の帰国は中国と仲が悪くなったからでしょうか?
それとも契約満了なのでしょうか?
中国の肩を持つことなく正直に教えてください!

なぜパンダは中国に帰るのか?

ジャイアントパンダは絶滅危惧種
(IUCNレッドリストで「危急種」VUに分類)であり、
国際自然保護連合やワシントン条約により商業目的の取引が禁止されています。

そのため、日本にいるパンダはすべて
中国から貸与されたものであり、所有権は中国にあります

これは日本で生まれたパンダ
(例えば、アドベンチャーワールドの
良浜、結浜、彩浜、楓浜や上野動物園のシャンシャンなど)にも適用されます。

パンダの貸与は、中国野生動物保護協会と
日本側の動物園(例:アドベンチャーワールドや上野動物園)が締結する
ジャイアントパンダ保護研究実施の協力協定」に基づいています。

この協定では、繁殖や研究を目的とした貸与期間が定められており、
期間が満了するとパンダは中国に返還されます。

アドベンチャーワールドの場合、
1994年から開始した
「日中ジャイアントパンダ保護共同プロジェクト」
の契約が2025年8月に満了するため、
4頭(良浜、結浜、彩浜、楓浜)が
6月末(6月28日)に返還されることになりました。
暑さに弱いパンダの健康を考慮し、
猛暑を避けるために6月に前倒しで返還される予定です。

2億円のレンタル料は本当か?

パンダの貸与には高額な費用がかかります。

具体的には、動物園が中国側に支払うレンタル料(年間)は、
パンダ1頭あたり約5000万円から1億円程度と言われています

上野動物園の場合、
過去にリーリーとシンシンの2頭で
年間約1億円のレンタル料を支払っていたと報じられています。
(現在は値上げされている可能性があります)

アドベンチャーワールドの4頭の場合、
単純計算で年間数億円規模の費用がかかっている可能性があります。
ただし、正確な金額は動物園や契約内容によって異なり、
公開されていない場合も多いです。

このレンタル料には、
パンダの飼育環境整備や中国での保護活動への貢献が含まれますが、
日本側にとっては大きな経済的負担です。

さらに、パンダの飼育にはエサ(竹)や
施設管理、獣医師の費用などもかかり、
総コストはさらに高額になります。

パンダは観光資源として経済効果
(入場者増や地域振興)をもたらす一方、
コストの高さが議論の的になることもあります。

今回の帰国は日中関係の悪化が原因か?契約満了か?

アドベンチャーワールドの発表では、
4頭の返還理由は
「日中ジャイアントパンダ保護共同プロジェクトの契約満了」
とされています。

契約は2025年8月に終了予定でしたが、
パンダの健康を考慮して6月末に返還が決定されました。
表面上は、契約満了が主な理由です。

しかし、日中関係の影響を完全に否定するのは難しいです。
中国はパンダを「パンダ外交」のツールとして利用しており、
貸与や返還の決定には政治的意図が含まれる場合があります。

近年、日中関係は南シナ海問題や
米中対立の中での日本の対米協力などにより緊張することがあり、
一部の専門家はパンダ返還のタイミングに
政治的メッセージが含まれている可能性を指摘しています。

例えば、和歌山県白浜町が中国との
友好都市提携を断った直後の返還決定は、
タイミングとして注目されています。

また、2025年2月には上野動物園の
シャオシャオとレイレイも返還予定で、
2026年以降は日本にパンダがゼロになる可能性が報じられています

一方で、中国側は新たなパンダ貸与について
「前向きな協議を進めている」との報道もあり、
完全な関係悪化とは言い切れません。

ただし、中国国内では
「大切な動物を国外に出すべきでない」
との声も高まっており、貸与のハードルが上がっている可能性があります。

日本人ファーストの目線での考え

日本人ファンにとって、
パンダは愛らしい存在であり、
アドベンチャーワールドや上野動物園での
繁殖成功は日本の努力の賜物です。

良浜が10頭もの子パンダを育てた功績や、
永明が16頭の父となった実績は、
日本の動物園の技術力の高さを示しています。

しかし、所有権が中国にあるため、
日本で生まれたパンダも最終的には返還され、
レンタル料や飼育コストを日本が負担し続ける構造は、
不公平」と感じる声も理解できます

さらに、パンダが政治的ツールとして
使われることに不満を持つファンもいます。
パンダ外交は中国のソフトパワーの一環であり、
日本が多額の費用を払いつつも
返還や貸与の決定権が中国側にあることは、

対等な関係とは言えないと感じるかもしれません

特に、日中関係の緊張が背景にある場合、
ファンとしては「日本の努力が報われない」と感じるのも自然です。
それでも、パンダの保護と繁殖は国際的な協力が必要な課題です。

野生のパンダは2015年時点で
約1,864頭まで増加しましたが、
依然として保護が必要な状況です。

日本がパンダ飼育を通じて
種の保存に貢献してきたことは事実であり、
ファンとしては誇りを持てる点でもあります。

今後の展望

アドベンチャーワールドは、
30年間のノウハウを活かし、
中国側と新たな共同プロジェクトを協議したいと表明しています。

また、自民党の森山裕氏が
2025年4月の訪中でパンダの新規貸与を要請し、
中国側が前向きな感触を示したとの報道もあります。

しかし、2026年2月に上野の2頭が返還されると、
日本にパンダがいなくなる「ゼロパンダ」の可能性が現実味を帯びています。

ファンとしては、パンダを日本で見続けたいという願いと、
高額なコストや政治的利用への懸念の間で葛藤があるかもしれません。
もし新たな貸与が実現する場合、
より透明な契約条件や日本の貢献が評価される形での協力が望まれます。

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